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元気になったペット

整形外科

マルちゃん:バーニーズ・マウンテン・ドッグ 前十字靱帯断裂

前十字靱帯の断裂は犬の整形外科疾患の中では発生頻度が高く、小型犬は中高齢、大型犬は若齢からでも発生する傾向があります。

この靱帯は体重をかけた時に膝の安定性に寄与し、断裂すると大腿骨に対して脛骨の前方への変位が起こり、関節の動揺や半月板の損傷、続発的な変形関節症を起こします。

前十字靱帯は片方が断裂した場合、4割近くが17カ月以内に対側の断裂をするとの報告もあります。両側同時に断裂することもあり、この場合は後肢で起立することができないこともあります。

マルちゃんは大型犬では7歳5カ月齢と少し高齢になりますが、各種検査で異常がなかったため、前十字靱帯断裂の手術を行うことになりました。

犬では膝関節の脛骨の関節面の角度が平均25°程度傾いています。脛骨近位を骨切りしてこの角度を0~6.5°程度に補正すると、前十字靱帯が断裂したままでも膝の不安定性が解消されるということがわかっています。

脛骨近位の関節の平らな場所(脛骨高平部)を水平にする手術なので、脛骨高平部水平化骨切り術(Tibial Plateau Leveling Osteotomy :TPLO)と呼ばれ、術後の成績が大変良いため、世界各国で行われるようになっています。

当院でも、犬の前十字靱帯断裂の手術はほとんどのケースで小型犬から大型犬まで脛骨を矯正骨切りするTPLOを行います。

脛骨高平部角(TPA)が35°以上あるものは、傾斜角度がきつく、E-TPAといわれています。まるちゃんはTPAが36°でしたので、目標とする角度に矯正するには、骨片をかなり回転させることになります。E-TPAは骨同士の接触面積も少なくなるため,正確な整復とインプラントの設置が求められます。

まるちゃんは術後のインプラントの変位も無く、順調に骨癒合し、元のように歩けるようになりました。

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